症例28:両眼にピュアシーを挿入し術後裸眼視力良好な症例

患者様の状態・ご要望

使用レンズ:単焦点

手術眼:左眼

以前から他院で白内障を指摘されており、手術希望で受診されました。

お母さまが当院で白内障手術を受けられ、よく見えるようになったとお話しされていたから、ということで当院にご来院いただきました。

お母さまは両眼とも単焦点レンズを挿入されていますが、中間距離狙いとしたことで、近くも遠くも見えているとのこと。遠見の裸眼視力は両眼とも0.7程度出ています。

ご本人様もお母さまのような見え方をご希望されましたが、ご本人様はもともと視力が

右遠見0.8(0.9) 右近見0.2(0.7) 左遠見0.9(1.2) 左近見0.3(1.2)

と良好のため、手術後の遠見視力が0.7では不足感があるのではないかと懸念されました。

ご相談を重ねる中で、遠くはハッキリと見えたほうが良い、近くはパソコンを裸眼で見たいとのご希望に固まっていったため、焦点拡張型のレンズから選択することとしました。

視力データ

検査時期 遠見視力 近見視力
術前 R)0.8(0.9×S+3.50D C-0.50D Ax60°)
L)0.9(1.2×S+2.50D C-0.50D Ax150°)
R)0.2(0.7×S+6.00D C-0.50D Ax60°)
L)0.3(1.2×S+4.50D C-0.50D Ax150°)
術後 R)1.2(1.2×S-0.25D)
L)1.2(1.2×S-0.25D)
R)0.8(1.2×S+1.00D)
L)1.0(1.2×S+0.50D)

手術方針と結果

焦点拡張型のレンズは、遠くから中間距離までなだらかにピントが合いますが、手元は見えにくく老眼鏡が必要な場合があります。老眼の出はじめのような見え方をイメージしていただくと近いでしょう。

 

焦点拡張型のレンズとしてクラレオンビビティと、近日発売予定だったテクニスピュアシーをご紹介したところ、より新しいレンズが良いとのことでピュアシーを選択されました。

 

TECNIS PureSeeは、Johnson & Johnson社が開発した非回折・屈折型のEDOF(焦点深度拡張)眼内レンズです。
従来の多焦点レンズは、遠く・中間・近くを見るためにレンズ内に複数のゾーンを持たせる設計が一般的でした。

しかし、ピュアシーはこの「ゾーン」を設けず、レンズ後面の中心部にかけてなだらかに屈折力を変化させる独自の設計を採用しています。

 

 

これにより、遠くから中間にかけてスムーズにつながった見え方を実現し、夜間の光のにじみ(グレア・ハロー)も単焦点レンズ並みに抑えられます。

 

 

また、術後にわずかに度数がずれた場合でも視力の落ち込みが少なく、患者様の満足度が高いことも報告されています。(残余屈折耐性)

 

 

さらに、瞳孔の大きさが変化してもコントラストが安定しており、明るい場所・暗い場所いずれにおいても自然でクリアな見え方が期待されます。

 

 

その後も手術直前まで単焦点レンズにするか多焦点レンズにするか悩まれ、何度かお問合せをいただき、その都度ご説明させていただきました。

途中、焦点拡張型レンズでは老眼鏡が必要になることをご心配され、近くが強い3焦点レンズのクラレオンパンオプティクスもご検討されましたが、コントラスト感度を優先し最終的にはピュアシーとなりました。

 

手術は、まず左眼から行いました。
手術後の検診では「遠くも近くもよく見える」とのこと。右眼にも同じレンズ、同じ度数をご希望されました。

 

両眼の手術を終え、視力は
右遠見1.2(1.2) 右近見0.8(1.2) 左遠見1.2(1.2) 左近見1.0(1.2)
と良好。
両眼開放では裸眼視力1.2でした。

 

発売後間もない時期に両眼にPureSeeを挿入した症例としてご紹介させていただきます。

 

※こちらの内容は参考情報としてご覧ください。すべての方に同様の効果が期待できるわけではなく、患者様ごとに状況は異なります。また手術にはリスクも伴います。詳細につきましては診察の際に医師とご相談ください。

術前・術後比較

術前スリット

右眼
右眼
左眼
左眼

術後スリット

右眼
右眼
左眼
左眼