症例23:ピュアシーでマイクロモノビジョンとした症例

患者様の状態・ご要望

使用レンズ:両眼:ピュアシー

手術眼:両眼

白内障手術希望で他院からご紹介いただいた患者様です。
術前の視力は右遠見0.5(1.0) 右近見0.4(0.8) 左遠見0.6(0.7) 左近見0.4(0.7)※
【※()の前は裸眼視力、()内は矯正視力です。例)1.0(1.2)=裸眼視力が1.0、眼鏡等を使った最高視力が1.2。】

白内障手術をご希望され、詳しくお話を伺ったところ、以下のように仰っていました。
・視力が低下している。
・光が眩しい。
・眼鏡を使用してもパソコンの字が見えづらい。
・ダンススクールの講師をしているため、遠くの見え方は重視したい。
・舞台での光が眩しくならないようなレンズを希望。

視力データ

検査時期 遠見視力 近見視力
術前 R)0.5(1.0×S+1.75D C-0.75D Ax50°)
L)0.6(0.7×S+2.00D C-1.00D Ax50°)
R)0.4(0.8×S+4.75D C-0.75D Ax50°)
L)0.4(0.7×S+5.00D C-1.00D Ax50°)
術後 R)1.2(n.c.)
L)0.9(1.2×S-0.50D)
R)0.8(1.0×S+0.50D)
L)0.9(1.0×S+0.50)

手術方針と結果

TECNIS PureSeeは、Johnson & Johnson社が開発した非回折・屈折型のEDOF(焦点深度拡張)眼内レンズです。
従来の多焦点レンズは、遠く・中間・近くを見るためにレンズ内に複数のゾーンを持たせる設計が一般的でした。 しかし、ピュアシーはこの「ゾーン」を設けず、レンズ後面の中心部にかけてなだらかに屈折力を変化させる独自の設計を採用しています。

解説図

これにより、遠くから中間にかけてスムーズにつながった見え方を実現し、夜間の光のにじみ(グレア・ハロー)も単焦点レンズ並みに抑えられます。

解説図2

また、術後にわずかに度数がずれた場合でも視力の落ち込みが少なく、患者様の満足度が高いことも報告されています。(残余屈折耐性)

解説図3

さらに、瞳孔の大きさが変化してもコントラストが安定しており、明るい場所・暗い場所いずれにおいても自然でクリアな見え方が期待されます。

解説図4

他の多焦点レンズもご紹介しましたが、ご本人様がピュアシーが出るまで待ちたいとご希望されたため、発売を待って手術を行いました。

まず右眼にピュアシーを入れたところ、パソコンも遠方もよく見えるとのことで、左眼も同じくピュアシーをご希望されました。 より詳しくヒアリングを行ったところ、もう少し近くが見えたらいいかなということでした。

ピュアシーの特性の一つに、残余屈折耐性が高く、度数が多少ずれても見え方にあまり影響しないという長所があります。これを考慮し、左眼のレンズをもう1段階近視よりにしても、遠方の見え方にはそれほど影響しないだろうと判断しました。 そこで、左眼は右眼より少し近視よりに度数設定を行い、マイクロモノビジョンとしました。

手術後は、両眼で見て違和感なく、近くも遠くも見えているとのことでした。 術後視力は右遠見1.2(1.2) 右近見0.8(1.0) 左遠見0.9(1.2) 左近見0.9(1.0)
舞台上でもきれいに見える、手術前よりも光が入る量は増えた気がするが、ハロー・グレア現象のような不快な眩しさはあまり感じないと仰っていました。

※こちらの内容は参考情報としてご覧ください。すべての方に同様の効果が期待できるわけではなく、患者様ごとに状況は異なります。また手術にはリスクも伴います。詳細につきましては診察の際に医師とご相談ください。

術前・術後比較