症例21:シナジーとクラレオンパンオプティクスのミックス&マッチの症例
患者様の状態・ご要望
使用レンズ:右眼:シナジー 左眼:クラレオンパンオプティクス
手術眼:両眼
元々ドライアイで定期的に通院されていた70代の患者様です。眼鏡をかけても見えにくくなったとのことで再来されました。 両眼に白内障を認め、白内障手術予定としました。
その時点での視力は
右遠見1.0(1.2) 右近見0.15(0.9) 左遠見0.7(1.2) 左近見0.3(1.0)※
【※()の前は裸眼視力、()内は矯正視力です。例)1.0(1.2)=裸眼視力が1.0、眼鏡等を使った最高視力が1.2。】
視力データ
| 検査時期 | 遠見視力 | 近見視力 |
|---|---|---|
| 術前 | R)1.0(1.2×S+1.50D C-1.00D Ax120°) L)0.7(1.2×S+0.50D C-0.25D Ax160°) |
R)0.15(0.9×S+4.00D C-1.00D Ax120°) L)0.3(1.0×S+3.00D C-0.25D Ax160°) |
| 術後 | R)1.0(1.2×S+0.50D C-1.00D Ax155°) L)1.0(1.2×S±0.00D C-0.50D Ax55°) |
R)0.9(1.2×S+1.50D C-1.00D Ax155°) L)1.0(n.c.) |
手術方針と結果
ご本人様が選定療養の3焦点レンズをご希望されたため、まずは左眼にクラレオンパンオプティクスを選択しました。
クラレオンパンオプティクスは、遠くはもちろん、近方から中間(40〜80cm)に連続してピントが合う3焦点眼内レンズです。瞳孔径3.0mmでも光エネルギー利用率は88%と高く、近くが見える多焦点レンズの中ではコントラスト感度が落ちにくく、鮮明な見え方が期待できるといわれています。
術後、もう少し近くが見たいとのことで、反対の右眼には近方焦点距離がクラレオンパンオプティクスより近方のシナジーを選択しました。
シナジーは、2021年に日本での販売が開始となった多焦点レンズです。
焦点拡張型のレンズ(遠くから中間距離の見え方がスムーズ)と、二焦点型のレンズ(近くも得意な多焦点レンズ)を組み合わせたような見え方です。
35cm先くらいの手元から、標識などの遠くのものまで、連続的に焦点が合うように設計されています。
また、コントラスト感度も高く、薄暗い場所でも比較的文字が読みやすいと言われています。
※現在はシナジーの後継としてオデッセイというレンズが登場しています。オデッセイは、近くの見え方はシナジーより若干弱い印象ですが、ハローグレア等の不快光視症を抑制する工夫がされています。
両眼の手術を終えて、ご本人様は、両眼で見たときは左右差をほとんど感じないと仰っていました。片眼ずつ見比べると、シナジーを入れた右眼ほうが見えるとのこと。
近くは、手術前は眼鏡をかけて見ていたが、そのときの見え方よりも術後の裸眼ほうがよく見えるとのこと。
術後視力は
右遠見1.0(1.2) 右近見0.9(1.2) 左遠見1.0(1.2) 左近見1.0(1.0)
新聞を読むのも、運転中に信号機を見るのも、裸眼で支障なく行えると仰っていました。
※こちらの内容は参考情報としてご覧ください。すべての方に同様の効果が期待できるわけではなく、患者様ごとに状況は異なります。また手術にはリスクも伴います。詳細につきましては診察の際に医師とご相談ください。