症例14:ファインビジョンHPとクラレオンパンオプティクスのミックス&マッチ症例

患者様の状態・ご要望

使用レンズ:右眼:ファインビジョンHP / 左眼:クラレオンパンオプティクス

手術眼:両眼

約1年前から見えにくいとのことで、白内障手術をご希望で初診されました。

初診時視力は右遠見0.2(0.7) 右近見0.6(0.8) 左遠見0.1(0.5) 左近見0.5(0.5)※【※()の前は裸眼視力、()内は矯正視力です。例)1.0(1.2)=裸眼視力が1.0、眼鏡等を使った最高視力が1.2。】

白内障による視力低下と診断し、手術予定としました。

ご本人様が多焦点レンズをご希望、室内で過ごすことが多いと伺いましたため、まず左眼にクラレオンパンオプティクスを入れ、その後の見え方を確認して右眼のレンズを選択する方針としました。(二段階挿入)

クラレオンパンオプティクスは、遠くはもちろん、近方から中間(40〜80cm)に連続してピントが合う3焦点眼内レンズです。瞳孔径3.0mmでも光エネルギー利用率は88%と高く、近くが見える多焦点レンズの中ではコントラスト感度が落ちにくく、鮮明な見え方が期待できるといわれています。

視力データ

検査時期 遠見視力 近見視力
術前 R)0.2(0.7×S-4.25D C-0.75D Ax120°)
L)0.1(0.5×S-4.25D C-1.00D Ax35°)
R)0.6(0.8×S-2.00D)
L)0.5(0.5×S-2.00D)
術後 R)1.2(n.c.)
L)1.2(n.c.)
R)1.0(n.c.)
L)1.0(n.c.)

手術方針と結果

左眼術後、視力は 遠見1.2 近見1.0 と良好。

ただ、ご本人様は、もう少し近くが見たいとご希望されたため、右眼は選定療養対象のファインビジョンHPを選択しました。

ファインビジョンHPは、世界で初めて3焦点レンズを発売したBVI社による多焦点眼内レンズです。遠く・中間・近くという3つの距離にピントが合うのが特徴で、ヨーロッパを中心に広く使われています。

日本では当初、自由診療として使用されていましたが、レンズのアクリル素材が親水性から疎水性のものに変わり、2023年5月から選定療養の対象となりました。

中間、遠方はもちろん、特に近見(約35cm)を重視した設計で、近方への光エネルギー量を多くすることで、近くにピントが合いやすい構造です。

特許を取得した回折設計で夜間のハロー・グレアなどの異常光視症の軽減を図っています。

両眼手術を終えて間もない時期には、視力はファインビジョンHPのほうが出たものの、やや暗く感じるとのこと、ただし両眼で見たときに違和感はないとのことでした。

手術後6か月経過した時点で、視力は右遠見1.2(1.2) 左遠見1.2(1.2)

見え方の左右差もなく、右眼の暗さも気にならなくなったと仰っていました。

近くの見え方は大差ないが、なんとなく右眼のほうが見やすいかなとのことです。

※こちらの内容は参考情報としてご覧ください。すべての方に同様の効果が期待できるわけではなく、患者様ごとに状況は異なります。また手術にはリスクも伴います。詳細につきましては診察の際に医師とご相談ください。

術前・術後比較