多焦点眼内レンズ「クラレオン パンオプティクス プロ」を導入しました。
このたび当院では、新しく登場した三焦点眼内レンズClareon PanOptix Pro(クラレオン パンオプティクス プロ)を先行使用できる運びとなりました。
Clareon PanOptix Proは、Alcon社による多焦点眼内レンズです。これまで多くの実績を持つ多焦点レンズ、Clareon PanOptixの特長を受け継ぎながら、さらに進化した光学設計を採用しています。
クラレオン パンオプティクス プロの特長
このレンズの特長は、「従来のクラレオン パンオプティクスの優れた特長を維持しながら、さらに光利用率を高めたこと」にあります。
① 従来のパンオプティクスの特長を継承
従来のクラレオン パンオプティクスは、多焦点眼内レンズの中でも次の点で高く評価されてきました。
・異常光視症が比較的少ない
夜間に光がにじんで見える「ハロー」や「スターバースト」などの現象は、多焦点レンズで課題となることがあります。パンオプティクスはこれらが比較的少ないレンズとして知られています。
・眼鏡への依存を減らすことが期待できる
遠く・中間・近くの3つの距離にピントを分ける設計により、日常生活の多くの場面で眼鏡をかける頻度を減らせる可能性があります。
・高い患者満足度と医師満足度
臨床データや実際の使用経験から、患者様・医師の双方から高い評価を受けてきたレンズです。
② さらに高い光利用率を実現
今回導入したClareon PanOptix Proでは、独自のENLIGHTEN® NXT 光学テクノロジーにより、光の利用効率がさらに高められました。
多焦点レンズでは、光を複数の距離に分ける構造のため、どうしても一部の光がロスしてしまいます。しかし本レンズでは、
・従来のパンオプティクス:光利用率 約88%
・パンオプティクス プロ:光利用率 約94%
と、光のロスを約半分に低減する設計になっています。
(回折光学系における理論上の最大光利用率は約96%とされており、94%という数値は非常に高い水準といえます)
光を効率よく使えることで、
・見え方の質の向上
・明るい視界
・薄暗い場所での視認性の向上
などが期待されています。
日常生活に配慮した見え方設計
このレンズは、遠方から近方までバランスの良い見え方を目指して設計されています。
特に中間距離の焦点は約60cmに設定されており、
・ノートパソコン
・タブレット
・キッチンでの作業
など、現代の生活で見ることが多い距離が見やすいよう配慮されています。
また、遠方から近方約33cmまで、途切れずに光配分される設計となっています。
レンズ選びは「生活に合わせる」ことが大切です
多焦点眼内レンズは非常に魅力的な選択肢ですが、すべての方に同じレンズが最適とは限りません。
例えば、
・仕事や趣味でよく見る距離
・夜間運転の頻度
・眼鏡への考え方
・目の状態
などによって、適したレンズは変わります。
当院の白内障手術の特徴
当院では、患者様一人ひとりの生活スタイルや見え方の希望を丁寧にお伺いし、その方に合ったレンズの種類や度数設計をご提案することを大切にしています。
また、万が一術後に
・度数のずれ
・不快光視現象
・見え方の違和感
などが生じた場合でも、
・レーシックによる度数調整
・眼内レンズの入れ替え
など、院内で再調整できる体制を整えています。
新しい医療技術は日々進歩しています。私たちはその進歩を取り入れながら、患者様一人ひとりの生活に寄り添った医療を提供していきたいと考えています。
今後も、安全性と見え方の質の両方を大切にしながら、より良い診療を目指してまいります。